厚い仮面

どこかに隠した気持ち
南京錠をかけて監禁

嫌われたくないという
自分自身の不安から
作り出された優しい仮面

笑い続けることによって
厚くなっていく仮面は
ずっと外すことなく
付け続けていた

久しぶりに仮面を外そうと
鍵を探したけれど
どこに隠したのか
どこに鍵をしまったのか
思い出すことが出来なくて
仮面の中で流した涙

苦しい、

厚くなってしまった仮面

外せなくなってしまった仮面


隠した気持ちなど
とうに忘れ
隠したことさえ忘れた

訳も分からずずっと咽び泣くだけ


苦しい、

不器用な記憶

記憶の中で霞む
忘れてはいけない記憶と
忘れていまいたい記憶

平面と立体の記憶は
いつしか
妄想と現実の区別がつかなくなった


刺激的な立体と
甘い仮面の平面

ぐにゃりと変わる記憶が
とても切なかった

リズミカルな音が
脳を刺激して
求める愛しさに涙

絶望には慣れたはずなのに
叫んでも叫んでも
己の声しか返ってこないこの部屋

壊してしまいたい


瞬きをするといつもの教室で
滴る涙はノートに落ちた

どちらが現実か分からなくなった今

この際空へ飛ぼうなんて
あの青い空目指して飛んだんだ

手に入れたいモノ

夢を
愛を
人を
血を

ぼくに、

どうか明日、

どうか明日、
うまくいきますように

どうか明日、
ぼくはぼくでいられますように


どうか明日、