僕は僕じゃないんです。
僕は僕だけど、
僕には僕が居て
僕はいつも僕を見ています。
「■■■、■■?」
「うん」
「■■■」
「僕も」
でもどうやら
僕以外には僕が見えないそうです。
僕にも声は聞こえません。
なんとなく口の動きで
会話をしています。
僕は僕が大嫌いです。
でも、
僕は僕が大好きです。
だから、
僕は僕を犯した。
この手で僕を殺めた。
さようなら、僕。
「■ー■、■■■?それで」
「……っあ、ア」
そこには殺めたはずの、僕。
でもそれは
僕でも僕じゃなく
僕は僕が怖くなりました。
「ほら、お帰りなさいは?」
鮮明に聞こえる僕の声。
お腹に激痛が走っていると気付くのは、僕との長いくちづけが終わった後。
「もう、僕は僕のものだね」
僕が笑顔で僕に言ったのを聞き僕は瞳を閉じました。
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さよなら出来ない
もう一人のぼく
手を繋いで一緒に今日も寝るの
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