「喜びを得るには努力が必要だ」
彼はそう言った。
悔しいくらい似合うスーツ姿で。
何の迷いもない真っ直ぐな瞳で私を見つめながら。
「努力をすれば喜べるの?」
悔しかった。
分かってる、私の言う事はただの屁理屈だ。
まともに努力をした事がないのにしたような振りをしてただ、悔しさゆえに出任せに言う。
彼は何も言わなかった。
「貴方は喜びを手に入れた?」
違う。
こんなことを言いたいんじゃない。
でも、彼を見ればいいたくなる。
しばらく合わなくなって久しぶりに見たかと思えば前より一段と痩せ、仕事に餓えているようだった。
「努力は喜びを保つためにするものだ」
「努力をしたら喜びを得られるのではないの?」
「得た時はまた努力の理由が異なる」
喜びを維持しようとまた努力を重ねるのだ、と彼は続いて言った。
違う。
違わない。
頭の中でざわめいた。
結局、私は分からない振りをして甘えていたのだ。
認めたくない私の中の誰かが。
努力をしなければ幸は来ないのか。
自問自答を繰り返し、彼を壊した。
私は逃亡者。
彼は警察官。
また、罪を犯した。
努力とは一瞬の狂いで全てが崩れるのだ。
例えば私みたいな猫かぶりは特に、ね。
+ + + + + + + + + +
ごめんくさい。違
意味プーになりましたよ。
結局は一番最初の言葉を言いたかっただけ。暴露
それから、何でか知らないけど警察官が犯罪者をこう…宥める感じに?聞くな
何か立てこもりでよくある感じの交渉みたいなのだよ、多分、きっと。待
では。
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