寝ぼけたい朝に

どんな朝にも夜がきてしまう

地面をどんなに踏ん張っても
時間を回転を
止めることなどできやしない

時間を疑う朝は
どうしても今を否定したい

リセット

そこから始まった記憶が
そこからまたずれて

ふらふらしながら進み続ける

誰かが上から名前を呼んで
上へ上へと促す
それなのに下へと上る

誰かを基準にしていては
上下を失い
左右を忘れ
平行を崩す

でもここから始まった記憶が
ここからまたずれて

ぼくはぼくをリセットしてしまう

チクタク

日付が変わる音がして
それから私が始まって
日付が変わる音がして
それで私は終わった

メビウスな約束をしよう

君と私と時計

聞こえたものは聞こえないものに出来ない

ぼくが君を探すまで
君はまだ隠れていて
お願いだから

ぼくが君を攫うまで
君はまだ君でいて
お願いだから

君は君をやめたいなんて

知らない侭でいたかった