「やっぱりいいよな、この曲」
貴方が笑う。
愛しい程、綺麗に魅力的に。
少しずつ貴方に惹かれていった。
仕草、口調、性格、思考、笑顔…。
「うん、いいよね。特にあの曲」
本当にその曲が好きか如何か分からない。
もしかしたら、貴方が好きだから好きなのかもしれない。
貴方が好きだから、貴方の好きな物は全て好き。
でも、所詮共通の話題でしか話が弾まない。
貴方にとって特別ではない私はこれ以上話す権利は無い。
何も言わず、私にそう言うだけで去ってゆく貴方。
「今度また違うCD貸して?」
「ああ、今度な」
ああ、そんなそっぽを向いて私と会話しないで。
私をもっと見て。
何て言えない。
貴方にはもっと正式に貴方を見ていてくれる人が居るから。
ああ、なんて痒い関係。
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