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瞼を閉じた、世界が眠った。
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欲しいものは何か

したいことは何か

僕が望むのは何か



「また悩んでいるのかい?」


婆は言う
たまに現れる老いた婆
僕の知識の中じゃ
きっと白雪姫の婆似だ
毒林檎はいかが?
なんて禍々しい笑みで…


「毒林檎が欲しいのかい?」

「ああ、欲しいさ。くれるのかい?」

「あげるよ、望むのならばね」


婆は喉で笑う
毒々しく且、生易しく妖美に


「さあ、どれが良い?」


差し出したたくさんの色の林檎
赤、青、紫、緑、黄、橙、黒、白、桃…
今まで無かった目の前の台
そこら辺の屋台みたいな感じに並べられて
婆ご丁寧にひとつずつ説明していく


「まず、赤色は将来を導く林檎。青は泣けない林檎。紫はしたいことが分かる林檎。緑は忘れる林檎。黄色は…」


拷問だ
毒、ってだけある
僕が望まないことだらけだ


「黒色の林檎は絶望を食べるんだよ」

「ああ、それが良い」

「…悪趣味だねぇ」

「婆に言われたかねぇよ」


婆の方が悪趣味だ
体を包み込む藍色のコートを羽織って皺々の顔
おまけに毒林檎をくれる
趣味…かは分からないが


「白色の林檎は希望を食べるんだよ」

「…なんでも良いよ。それに毒林檎って毒だけに死ぬんじゃないのか?」

「毒の最大の毒は死ねないことだよ」

「…それじゃ、呪いだ」

「それじゃ、白を食べるといい」

「は?別に希望食べられたって仕方がねぇよ」

「白は望みを叶えてくれるんじゃ」


…この婆は認知症だ
先刻、白は希望を喰うって言ったじゃねぇか


「死を望むなら、死が訪れる」

「もう、いいよ。なんでもいい、死ねるのをくれ」

「死を恐れれば、死は訪れない」

「………」

「生きることを望めば希望を与える」


ひひひ、なんて笑いながら
僕に白い林檎を握らせ消えていった
その林檎は変哲のない林檎
握って分かったのは
赤い林檎に白い塗装をした、ということ

僕は笑った
腹を抱えて笑えるだけ笑った

そして白い林檎とやらを齧り食べた



『ああ、僕は生きたい』







+ + + + + + + + + +





------------
描写がはっきりしない小説でごめんなさい
ぼくの中の婆って
なんでかディズニー系←
皺たくさんあって鼻でかくて腰曲がってる
まあ、どうでも良い話だけど





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