「愛して」
ぎこちない手で愛撫する貴女の腕は、白くも黒くもなく普通と言った言葉がとても似合う。貴女は愛してという私の発言に驚きを隠さなかったが、すぐに口と口を合わせいいよ、と言った。ちくん、と刺さる。鎖骨に残された痕と心臓よりもっと奥深くにある心の両方に痛く甘く酔わせるように醒まさせるように。
「愛してくれるの?」
「愛し方が分からない」
「そう、」
貴女は申し訳なさそうに下を向いて黙り込む。こんどはぎゅっと抱きしめられると同時に心が鎖にきつく縛られたかのように苦しくなり、心の苦しさを隠しながら抱きしめられるぬくもりと切なさと申し訳なさでたくさんになり声を震わせた。それに気づいた貴女は私の顔をみてやっぱり時間を下さいと言い、私から手を離して私の前から姿を消した。
「ごめんね」
私は貴女の姿が消えてから呟いて泣くことしか出来なかった。
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同性愛って理解無いわけじゃないけど
少し抵抗があるのはぼくだけかな
心のどこかで
もやもやした痛い棘が生まれて
愛してる、好き、大好き
とか言う度に突き刺さってくる
切ない、
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