解けない鎖

お願い
どうかこの鎖を解いて
僕を自由にして

毎晩聞こえる
御主人様の下駄の音

僕は自由になれない


解けない鎖

無音無色

無音の世界で
喚く世界の人々

僕等はちっぽけな存在

光が消えたその瞳から流れる涙は
無色なのだけれども
君の心が汚れすぎて朽ちてゆく


愛はどこだ


僕の求め続けた
たった一言の愛

このモノクロの世界で
顔を歪めさせながら
今日も歩いて行く

消火器

その手に持つ消火器で私を消して

この生命の灯を
貴方のその引き金で
私を消して


壊れた君の瞳の奥に
癒えない痛みが其処に在る

いっその事
消してしまえば
君はその痛みに苦し悩まされる事など無いのに


その消火器で消せる事が出来るならば

僕は消そう


2人の想いは届きなどしない
ただ其の佇む消火器に何かを得る

今宵も互いの空想に願いをよせる

走ってんだ

走ってんだ

負けず嫌いな俺等は
いつも何の利益も得ず

走ってんだ

世界の道のりは限りなくでかく
汗ばむ額を押し当て

何処までも
何処までも

走ってんだ