お待たせ致しました

全部適当だった
全部ついでだった
全部嘘だった

どうぞ、偽善を召し上がれ

甘い人

待ってくれたっていいのに

笑ってくれたっていいのに


いつもあの人は
自分に優しく他人に厳しい

注射

追い込まれた体温が
不規則に点滅し始める

さあ、息を止めて


ものは勢い帰りは迷い
理由なんてポケットからぶら下げて
なんの役に立つと言うの

グラスの氷が溶けた頃には
貴方のその奇怪な脳も解れてますように

明日にスライドさせた感情が
朝から憂鬱にさせる
螺旋階段は終わりを見せてはくれない

さあ、息を止めて

さあ、目を瞑って

次の衝撃から逃げてはいけない
受け止めて把握するのが紳士

さあ、息を止めて

さあ、力は抜いて


綺麗な顔を歪ませて
不規則に動く鼓動が快感

　　お大事に

記憶のセル証明

悲しい、はずなのに
今ではそれすら覚えていなくて
悲しかった記憶で終わる

目を瞑っても
あの時の悲しい気持ちは蘇らない

思い出になった

それだけのことなのに
なぜかそれは凄く切なくて
心臓が震えた、気がした

記憶になるということは
平面的でもなく
立体的でもなく
いつでもどちらにでもなれるということ

要は思い出せないってこと