なんだっていいから笑って欲しいんだ。ちょっとでもいいから僕をみて微笑んで。何も言わなくていいから。寧ろ何も言葉なんて要らないから。こっちを向いて笑って笑って笑って笑って、僕を空気みたいに扱わないで。
「好きなんだ」
「(コードエラー)」
「ねぇ、聞こえてるの?」
「(コードエラー)」
会話のようで一方的な会話。僕の目はいけない。君の顔にモザイクをする。見えないように見てしまわないように君を隠すんだ。僕の目はいけない。僕の目はいけない。でも、僕の目がなければ君の笑った顔は見れないんだよ。ねぇ、僕はどうしたらいい。
「殺してもいいかい」
「(コードエラー)」
「それとも殺してくれるかい」
「(コードエラー)」
無機質。それは君の方ではなく僕自身。
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「黙ってくれないかな」
「何よ甘ったれ」
「誰が甘ったれだって?」
「貴方以外に誰がいるっていうの?」
「君がいるだろう?」
「あら、私は甘ったれじゃないわ」
僕は甘えてなどいない。いつだって自分には厳しいし、甘えるだなんてことなど絶対にしない。そんな醜い行為誰がするもんか。
大体、なんだよ。いきなり現れた君に「甘え上手ね」だなんて言われなくちゃいけないんだよ。甘えてる?僕が?黙れ。
「貴方は甘ったれよ」
「黙れ」
「とっても甘え上手」
「君はどう…」
「どうして否定しないの?」
「貴方は甘ったれよ。ずるいのよ」
「…」
「ずるくて甘え上手」
そう言って淋しそうに去って行った。
もう考えることする嫌だった。
僕は甘えてなんかいない。それにずるいのはお互い様だろう?