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瞼を閉じた、世界が眠った。
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「死にたい」

「…」

「消えたい」

「…」

「耐えられない」



彼女が出した救助を求める言葉
手首から流れる血も目から流れる涙も
全部救いを望む行動
生きたいと願う行動



「消えたい」


自分の脳に直接伝わる巨大すぎる感情
怒りと愁い




「苦しい」

「…」

「痛い」




私は分かってあげることしか出来なくて
それでも理解したくなくて
似すぎている
昔の自分に

昔の自分も誰かにそう思わせていたなら

そう思う度吐けなくなる


だから
せめて彼女には感じて欲しくないから





「ばいばい、」






私は突き落とした。





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ナイフとフォークで
苺をぱくり、


「パパ、美味しいわ」



パパはこの苺はとても貴重だ、と言った
ヒトリに1つだけ取れるんですって

大きなお皿に載せられた苺を眺めながら
ひとくち、またひとくちと口に苺を運ぶ


「パパが一生懸命取ってきたんだ」

「ありがとうパパ!」



真っ赤で大粒の苺
今時の苺は茹でるのね
ママは生より茹でた方が良いって
テーブルにある苺は全部茹でたの
それから冷蔵庫で冷やして
今ここにあるの



「ママ、これ動いてる」

「あら、活きが良いのね」

「苺は動かないわ」


パパとママは顔を見合わせて困った顔をする
私はどうしてそんな顔をしているのか
全く分からなかった

きっと生なんだわ、と
うきうきと初めて生で食べる苺を
フォークで刺し
自分の皿に移した


「ママ、生だとこんなに果汁が出るの?」


パパとママは黙っている
そしてパパとママは苺を食べない
昔からそうだった
2人は全く食べなかった
私の為と言い毎日買ってきてくれた



「生の苺はこんなに果汁が出るのね!今度から私生で食べたいわ!」



生の苺を一口サイズに切って食べる
けど、真っ赤な果汁を口の周りにつけながら
食べる娘を2人はだた見つめるだけ




「ねえ、どうして生の苺は血の味に似ているの、?」











「うさぎさん、うさぎさん」



森の中私はひとりで歩く
森の中私はひとりで喋る
森の中私はひとりぼっち


「ナンダイ?」

「ここはどこかしら」

「ココハ森ダヨ」

「知っているわ」



使えないうさぎさん、と呟きながら私は歩く
蛍光色のきのこがチカチカして目が痛い
2本足で生えている木が不安を煽る
木に実る白黒の果実が食欲を誘う
私は森の中、ひとりで歩く



「結局、ここも私の作った虚構の世界」

「違うよ」

「違わないわ、私望んだもの」

「違う」

「どうしてさ」

「ここはぼくが作った虚構の世界だからさ」



2本足で立つ猫が笑っている
尻尾がくねくねと私の髪を触る


「だから君はぼくが造った虚構の世界の住人」

「違うわ、あなたが私の作った虚構の世界の住人」













「あたしら友達だからさ」

「うんうん」


「――――、」



言えない言えない絶対言えない
口先だけの仲間
嘘は得意なはずだったのに
私の口からは何も出ない
ただぎこちなく笑うだけ

言えない言えない本当に言えない
楽しむだけの仲間
悪さだって簡単にしちゃうような
そんな群れるだけの関係
ひとりを埋める関係



「トイレ行こう」

「うん」

「――――、」



後悔しながらも離れたと思ったのに
また再開して
またつるむ

友達が分からなくなる

何か分からなくなる



「友達って何、」




目を丸くする
自称私の友達さんは何も教えてくれなかった






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